昨今のIT業界では、深刻な人手不足に歯止めがかからないと嘆かれています。
日本ではエンジニアを中心にIT人材が不足しているため、優秀なエンジニアを社内の雑務要員として使わざるをえない状態が続いています。
これでは、IT先進国であるアメリカや中国に太刀打ちできないだけでなく、国内のIT企業がどんどん衰退していってしまうので、危機感を持たなくてはなりません。
ではなぜ、日本のIT業界は人手不足を引き起こしてしまっているのでしょうか?
今回は、その原因を追求するとともに、IT業界の人手不足が深刻化している今、考えなければならない解決法についても述べていきます。
IT業界の人手不足
まずは、日本でのIT業界の人手不足に関して、以下の図をご覧ください。
出典:IT人材不足が深刻化、2030年には78.9万人不足に 経済産業省調べ
こちらは、2016年に経済産業省が発表したIT人材の調査結果の資料です。
この段階で日本では17.1万人のIT人材が不足していたにも関わらず、2020年にはおよそ2倍の36.9万人が不足するのではないかと言われています。
情報セキュリティ人材や先端IT人材などIT人材を細かく分けたとしても、いずれの分野においても深刻な人手不足が懸念されています。
いかに日本国内でIT人材が足りていないか・これからも足りないのかが明確にわかる資料です。
この原因はたくさん考えられるのですが、その大きな理由として「日本のエンジニアは給料が低い」という問題点が挙げられます。
出典:IT人材不足が深刻化、2030年には78.9万人不足に 経済産業省調べ
上図は、各国のIT人材の年収比較調査を表したものです。
見ていただくと分かる通り、日本ではIT人材の年収が500万円前後に集中していることがわかりますね。
それに対してアメリカでは、年収1,000万〜2,000万円に層が集中しています。
アメリカ、特にシリコンバレー近辺ではIT人材の育成・確保に多くの資金を使っているのに対して、日本はこの辺りが弱い傾向にあります。
人材不足を解決する方法
日本で不足しているIT人材を確保するためには、少なからず一人当たりの給料アップや、人材教育への投資をしていかなければなりません。
優秀なエンジニアなどのIT人材は、会社にいても給料が低いのでどんどん独立していくでしょう。
その結果、日本では企業内に優秀なエンジニアの数が少なくなり、IT人材の人手不足も加速していくことになります。
どうしても給料を上げることが難しければ、
- 社内でテレワークの導入
- クラウドソーシングなどによる外注化
などの方法によってIT人材の人手不足を止めるしかありません。
社内でテレワークの導入
今や多くのIT企業では、テレワークやリモートワークなど「会社に出勤しない」という働き方が目立ってきています。
日本政府も、働き方改革の一環として「テレワーク」「リモートワーク」などのスタイルを後押ししています。
会社内にIT人材が定着しづらい一つの要因として、働き方が古いという意見もあるほど。
ただ、テレワークはコミュニケーションが取りづらかったり、全ての業務をオンラインで行うため生産性が下がりやすいなどのデメリットもあります。
導入する際には、このようなテレワークのデメリットも考えた上で慎重に取り入れることが必要です。
クラウドソーシングなどによる外注化
できる限り優秀なエンジニア等IT人材には、雑務などのサポートではなくコア業務を行ってもらう必要があります。
人手不足のために優秀な人材を雑務に回してしまうと、社内の業績や生産率は下がっていく一方なので避けなければなりません。
そこで、クラウドソーシングなどを利用してサポート業務を外注化する方法が考えられます。
この場合、社内の優秀なエンジニアなどT人材にはコア業務に取り組んでもらうことができますね。
しかし、クラウドソーシングには
- クオリティが安定しない
- 優秀な人材を見つけるのに時間と労力がかかる
- トラブルがあっても責任を取ってもらえない
などのデメリットがあります。
せっかく雑務を外注化するためにクラウドソーシングを利用したのに、かえって無駄な仕事が増えてしまうリスクもあるのです。
このように、優秀なIT人材を確保したり、雑務を外注化して人材不足を解消するのは、かなり至難の技なのです。
雑務は外部に任せることが解決策の第一歩!
今回は、IT業界の人手不足が深刻化している今考えることについて述べました。
IT人材不足している今、スキルがある従業員に雑務を頼むのは会社にとって良いことではありません。
IT人材が不足しているからこそ、現状スキルがある人には特化してコア業務に取り組んでもらい、雑務は外部に任せた方が会社の成長に繋がるでしょう。
ただ、テレワーク制度の導入やクラウドソーシング利用はハードルが高く、不確定要素も高いので最適な方法とは言えません。
そこで、オンラインアシスタントサービスを利用する方法をオススメします。
オンラインアシスタントサービスとは、雑務をスタッフに任せることでコア業務に集中することで業務効率を上げるためのサービス。
IT業務の人材不足で悩んでいた企業の方は、これを機にオンラインアシスタントサービスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。